2011/11/17

名曲揃い、名演揃い。何をすべきかをきちんと与えられたキューンは凄いね!  木曜:Jazz & Classic Library


一人のミュージシャンがある時は「なんか適当だなぁ」と思えてしまう演奏をしているには何らかの原因がある。
それが、ある時には見違えるほど素晴らしい演奏をしている事がある。もちろんそれにも何らかの理由がある。
いつもコンスタント、いつもベスト、いつもそれが当たり前、、、、そうではないところに音楽の面白さもある。

いやはや、ホント、笑ってしまうほどの好演、しているんだなぁ、これが。。。(笑)


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『SO THERE/Steve Swallow with Robert Creeley』(watt/2006年)

1.Oh No
2.Name
3.Here Again
4.Ambition
5.Indians
6.from Histoire De Florida
7.Sufi Sam Christian
8.Later
9.from Wellington,New Zealand /from Eight Plus
10.Miles
11.Just In Time
12.Return
13.Echo
14.Sad Advice
15.Riddle
16.Blue Moon
17.I Know A Man
18.A Valentine For Pen

Steve Swallow(b)
Robert Creeley(voice)
Steve Kuhn(p)

The Cikada Quartet/Henrik Hannisdal, Odd Hannisdal(violin)Marek Konstantynowicz(viola)Morten Hannisdal(cello)

Aug/25/2001 at NY, Aug/27 & 28/2005 at Oslo.

このアルバムはベースのスティーヴ・スワロウとピアノのスティーヴ・キューンのデュオに詩人のロバート・クリーリーが加わって、シカダ・ストリングス・カルテットが色を添えるという図式で出来上がっている。
18トラックもあるのは短い曲、さらに短編の詩の朗読と音楽のコラボレーションによる為だ。

残念ながら僕は詩人に詳しくないのでロバート・クリーリーがどのような詩人であるのかをきちんと理解していない。ただ、スティーヴ・スワロウの初リーダーアルバム『HOME』(ecm/1979年)で、ヴォーカルのシーラ・ジョーダンが唄っていたいくつかのナンバーの作詞家としてクレジットされていたのをかすかに覚えている程度だ。特にシーラ・ジョーダンが唄ったワルツの"She Was Young..."は特に印象的だった。

『HOME』 iTunes → http://itunes.apple.com/jp/album/home/id214218886

今回は歌ではなく作詩家自身が朗読者として参加している点がポイントかもしれない。

日本ではフリージャズを除くと、ジャズメンと詩人とのコラボレーションはアルバムとしてはあまり残されていない。面白いものだと思うので、これからの時代にそういうコラボレーションが盛んになってほしいと思う。
もちろんそれは単なるライブではなく、音楽を楽しむというもう一歩根本に近づいた一つの方向であるとも思える。

海外では作詩家とジャズメンのコラボは昔からよく見掛ける。
朗読ではなく楽曲となったもので秀逸だと思うのがカーラ・ブレイと詩人ポール・ヘインズが1974年に録音した『TROPIC APPETITES/Carla Bley』(watt)。

あれ?
偶然にもこの二つのアルバムは“WATT”レーベルからリリースされていた。
ひとつのレーベル・ポリシーなのだろうね、ただ単に御陽気な作品や、売れる事だけを考えた作品作りでは無い事は確かだ。
そういうところに制作側のセンスというものがあるのだと思う。

さて、このアルバム、一曲毎に細かく説明するのはあまり意味がない。
曲の前後に朗読がオーバーラップするものもあれば、詩の語呂に合わせてリズミックにユニゾンしたり、純粋に音楽だけの場合も。

なんか詩がわからなければ「小難しい」内容と誤解されそうだが、全世界にいるスティーヴ・スワロウのファンにはこの上なく心地よい曲が連続するので安心してほしい。

先に挙げたスワロウの初リーダー作『HOME』を御存知の方なら、あの世界がたった二人(スワロウ&キューン)で再現されている事に驚くかもしれない。

ここには、デイブ・リーブマンもいなければ、ボブ・モーゼスもいない。シーラ・ジョーダンいなければ、ライル・メイズもいない。スワロウとキューンの二人っきりだ。
それなのに、あの、『HOME』の世界が絶え間なく飛び出して来るのだから、スワロウ・ファンには感涙もの。

それにしても、スワロウのペン(曲の事だよ)も冴えているが、このピアノのスティーヴ・キューンたるや、もう、絶品ものですよ。

もちろんスワロウの曲の良き理解者である事は当たり前としても、いろんなシーン設定に柔軟に対応しつつ、来る時はガツンと来る、それでいて決してリリシズムを失わない、これこそキューンのピアノ。
近年あるレーベルから乱発したアルバムにはこれが微塵も記録されて無く、減滅していたところにこのアルバムが届いたものだから、もう、飢えに飢えていたキューンのピアノが満載で、それだけでもアルバムを聞く価値がある。

ミュージシャンというものを本質的に見抜けない制作側との奇妙なというかライブハウスのリハーサルのような(音も酷いものだった)演奏に適当にスタンダードを並べてくれとリクエストされて、本当に適当にやっているのとはわけが違う。

自分が「ココで今、何をするべきか」を与えられて初めて本領を発揮するのがミュージシャンだ。
その点で言えば、このスティーヴ・スワロウのレコーディングはアルバムのコンセプトから楽曲、さらに人選に至るまでまったくブレがない。
そうなると、俄然音も違ってくるわけで、出している一音一音にそれが滲み出ているから面白い。
無駄な音なんて一音もないよ、ここには。

ある時はジャジーに、ある時はリリカルに、ある時はユーモラスに、、、、
スワロウの曲からインスパイアーされたキューンのソロはどれも秀逸。

やはりこの人にはこの人、この人にはこの曲、そういう「配分」が実に心地よい。

時々入るクリーリーの朗読が徐々に音楽の空間に溶け込んで漂い始めるから不思議。

何かベスト・トラックを紹介しないとね。

僕は13曲目の“Echo”、それに続く14曲目“Sad Advice”の流れが特に好きだ。
キューンが本領発揮するワルツでのEchoでのソロに続いて、スワロウがリリカルに唄うSad Advice。どちらも切り離せないコントラストに満ちている。モンク的な15曲目“Riddle”のグルーヴ感。。。

この辺り連続して聞いているとついつい『HOME』を聞いているような錯覚に陥る。
とにかくスワロウらしい名曲揃い、名演揃いのアルバム。

朗読と演奏のコラボという点では11曲目“Just In Time”が最も面白い効果を生んでいる。言葉の持つリズム、ニアンスと音楽が見事にミックスされている。

買ってしばらく繰り返し聞く毎に愛着の増す、不思議なアルバムになるでしょう。


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