2006/8/31

Brecker Brothersの原点・・・ジャズロック再確認  木曜:Jazz & Classic Library

ブレッカーブラザースといえば80年代のジャズシーンで目覚しい活躍をしたユニットですが、その原点とも言えるアルバムがあります。

ヴィブラフォンのゲイリー・バートンのバンドを辞めた当時人気絶頂のギタリスト、ラリー・コリエルはハービー・マン(fl)のアルバム『メンフィス・アンダーグラウンド』に参加したり、スティーヴ・マーカス(sax)のアルバム他、この頃のジャズ&ロックムーヴメントの流れの中心に必ず名を連ねていました。
僕がジャズを聴き始めたのも当時流行っていたハービー・マンのアルバム(上記)を聞いたからで、地味〜なジャズギターの印象を180度ひっくり返したコリエルのギターに惹かれたのでした。すぐにゲイリー・バートンのアルバムを辿り、それでも飽き足らず、コリエルが参加したアルバムを片っ端から聞き漁っている中学生でした。
(後にゲイリーのヴィブラフォンの魅力に開眼する直前の事)

そんな中にあったのが、後にブレッカーブラザーズとなる原型のこのアルバム。

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『SCORE/Randy Brecker』(solid state/1970年)

レコード屋でLPのタスキ(今のサイドキャップ)に「話題のラリーコリエルを招いた・・・・」とあって、即購入
ファン、追っかけ心理というのは凄いです。

このアルバムのメンバーを今見ると興味深いものがあります。
Randy Brecker(tp,fh)
Michael Brecker(ts)
Jerry Dodgion(alt-fl)
Larry Coryel(g)
Hal Galper(p,el-p)
Eddy Gomez(b)
Chuck Rainey(el-b)
Mickey Roker(ds)
Bernard Purdy(ds)

ゲスト扱いのラリー・コリエルを始め、ハル・ギャルパー、チャック・レイニー、バーナード・パーディと言えば当時のありとあらゆるスタジオ録音に参加していた超売れっ子スタジオミュージシャン。エディー・ゴメスはピアノのビル・エヴァンスのトリオで大活躍、ミッキー・ロッカーはハービー・マンなどのバンドで活躍中、と、新人のブレッカー兄弟以外は皆売れっ子のミュージシャンで脇を固め、“売り出し”の気合の入りようが伺えます。(フルートのジェリーに関しては不明)

このアルバムの直後にブレッカー兄弟はDreamsというジャズロックバンドを結成し、さらにそのバンドを発展させた形で74年からブレッカーブラザーズが発足し、その後の活躍はみなさんもよくご存知の通りです。またこの頃にNYのジャズクラブ“Seventh Avenue South”を経営してニューヨークの新しいムーブメントの中心にいました。

今このアルバムを聴き返してみると、ジャズロックは、いわゆる「ひとつのボックスに何でも詰め込んでしまう」フュージョンとは違って四方八方に広げたアンテナの「先」に出かけて演奏しているようで今は「ロックだ」「ジャズだ」という切り替えが曲毎にあって好きです。そういう意味ではフュージョンよりもジャズロックの方が音楽的に自由度があるんじゃないかと言えます。2曲目のタイトルチューン“SCORE”は兄ランディのトランペットのソリッドな感じやコリエルのジャズロックのお手本のようなソロが光り、一転して3曲目“NAME GAME”ではモダンジャズを敬愛する兄弟で2ホーンコンボのお手本のような演奏が聴けます。
この頃のマイケル・ブレッカーは二十歳そこそこで兄に比べると正直なところ演奏は感情先行的とも言え印象は弱く、兄の溌溂とした印象とは正反対です。

この後、僕はヴィブラフォンに開眼し、ブレッカー兄弟の事はすっかり忘れていました(世の中がBrecker Brothersで騒いでいる事もまったく知らなかった)

次にマイケル・ブレッカーの名前を見たのは、77年に発売されたマイケル・フランクスの「スリーピング・ジプシー」(4月6日のブログで紹介)での事。
曲中で聞こえる素晴らしいテナーのソロ。「これ誰?」とクレジットを見て、「あの」マイケル・ブレッカーと知って驚きました。

「スコア」の後、ジャズロックバンドをやりつつ、ベテラン・ジャズピアニスト、ホレス・シルバーの元で兄弟は自己のスタイルを築き上げていたわけです。たった7年でまったく別人のような風格を帯びたサックス奏者になったマイケル・ブレッカー。言わば歴史の目撃者に知らずの内になっていたわけです。

一番好きな曲は今も当時も3曲目の“NAME GAME”。2管編成ならではの隙間が実に心地良いです。

おしまい



2006/9/3  0:31

投稿者:あかまつとしひろ

>いさつ様
お久しぶりです。
ジェリーさんの情報ありがとうございました。
やはりバリバリの腕利きのミュージシャンで
固められていたようですね。
それにしても、偶然とは言えそんなに有名ではない
ジェリーさんとそんなところで巡り合っていたとは、
世の中、狭いですねぇ。

2006/9/1  6:45

投稿者:いさつ

フルートのジェリーさんはハンコックのスピークライ
クアチャイルドのホーンセクションに参加してたり、
自分のリーダーアルバムはトミフラ、レッドミッチェ
ルとのピアノ、ベース、サックスというトリオが2枚
あるようです。たまたま、学生時代『こんな風にやり
たい』とバンド仲間が持ってきた音源がこれでした。


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