2012/4/19

実に43年振りに解けた謎・・・・ジャン・リュック・ポンティ(vln)  木曜:Jazz & Classic Library


先日、幼なじみとジャズバーで飲んでいた時のこと。

結局、世の中の流通しているCDの半分くらいは団塊の世代から僕らまでの年齢層が顧客で、そこから年代が下がるに従って目減りして行く。
逆にFacebookユーザーの中心年齢層は40代から50代にかけて。

と言う事は、僕らはそのどちらのエリアでも中心的な存在になる、というわけだ。
それはそれで、人生を謳歌するネタに事欠かない世代って事で幸せじゃん。

しかし・・・

どうしてその後が続かないのか?

幼なじみは「いい物」についての価値観の差だと述べる。

確かにそれはある、な。
物質に関しての購買欲に連動して、だ。

ただ、僕は半分だと思った。

おもしろいもので、そういう部分って結局は親からの影響になるんだね。
子供の頃に、親が何を大切にしていたのかを子供はちゃんと見て育っているもの。
その中から価値観が生れるのは同感なのだけど、僕の場合はそれが災いした。

もしも、僕が父親の価値観のままに育ったとしたら・・・・

ううん、、無理だな。

毎朝男性化粧品を使って洗顔を始めとする全てのケアなんてしてないし、ブランドのアクセサリーにオーダーメイドの服に身を包んでさっそうと・・・・・・
出掛けてもいない(笑)。

子供の頃にそういう「大人」な世界にさんざん連れ回されて、嫌で嫌で仕方がなかったんだ。
だから、高校から親元を離れた寮生活でじっくりと自分を見つめながら生きる事が出来たのは経験としてとても良かったと思う。親に対する気持ちだって随分と変わったもの。
その時点で僕の中には自分なりの価値観が生れた。
高校から一人にしてくれて逆に親に感謝しているのだから、不思議なものだ。

さて、そんなだからかもしれないが、(職業柄もあるが・・・)この年代にしては意外と音楽をヘッドフォンで聴くのは好きだし、ネットでいろんな世界を覗くのも大好きだ。

日常生活に於いても、恐らく現在のIT関連のグッズは僕らにドンピシャリなんだけど、音楽はいまだにCDで買い続けているし、新幹線や特急のチケットだって窓口購入さ。

たぶん、本当に自分の想像を超えるほど便利なITグッズにまだ出会っていないのだ。

それは、今の世の中に出ているグッズを最終的にチェックしているのが僕らの世代だからじゃないかな。普通だもの、出て来るアイデアそのものが僕等にとっては。

だから、まだ、本当に想像を超えたものは出て来ない。
これがあと10年もすれば、きっと驚きの連続に満ちた世界になるだろうな。

そこでやっと自分が“受け身”になった事を自覚出来るんだと思う。
それまでは、まだまだ・・・・だよ(笑)



あれ?
これ、中身、違ってない??

そう思わず言いそうになったのが・・・

これ!


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『MORE THAN MEETS THE EAR/Jean-Luc Ponty』(world pacific/1968年)

1.With A Little Help From My Friends
2.3+2=1
3.California
4.Gimme Little Sign
5.Pata Pata
6.Pebble Beach Walk
7.Pacific Drove
8.Fort Ord Canon

Leo Wright (Alto Sax, Flute)
Daniel Humair (Drums)
George Gruntz (Piano)
Carmell Jones (Trumpet)
Jean-Luc Ponty (Violin)

ちなみに、お聞きになれば「おや?」と思うのが、メンバークレジットにベーシストが抜けている事。
ちゃんと録音には入っているし、演奏でもかなり重要な役割を果たしているのに、クレジットされていないなんて・・・?

まぁ、どういう経緯によるものかは想像でしかないけど契約による問題だろうね。
この時期のジャン・リュック・ポンティのブレーンと演奏の力量から予測すると後に欧州随一のベーシストとなったNiels Henning Orsted Pedersen (ニールス・ヘニング・エルステッド・ペデルセン)ではないかと思う。3曲目の斬新なベースラインの取り方など1968年という時点で考えると世界広しといえどもペデルセン以外には思いつかない。
もしも間違っていたら僕の耳もそこまでだ(笑)

ジャン・リュック・ポンティはジャズヴァイオリンの変革者として1960年代後半から70年代にかけて一世を風靡したヴァイオリニストだ。

その昔、ラジオで耳にしたポンティの演奏が忘れられなかったのだけど、今回このアルバムがCDで出た事によって初めて「あーーーっ!! この曲だったのか---!」と謎が解けてスッとしている。

実に・・・・43年越しの謎解きだった。

それにしても、長生きはするものだ。
昔のジャズメンのように三十半ばも生きられなかったとしたら、僕はどれだけの「謎」を抱えたまま旅立たなければならなかった事か。。。

それだけ、その昔にちょっと触れたままでその後「謎」となっていた音が、CDとして勝手に甦ってくれるのだ。こんなに嬉しい事はない。

なんせ小学生の頃にジャズのLPを買うのは毎回苦渋の選択の連続だったもの。
一枚2000円前後というのは小学生としては破格の金額だった。
なので、当時愛読していたスイングジャーナルで見掛けていても、手が出せずに廃盤となったアルバムがどれだけあるか。
しかも、そういうアルバムに限ってその後のジャズ喫茶通いでリクエストしても無かったりしたものだ。
後から後からほしいアルバムは沸いて来るし・・・・そういう中で記憶からも消え失せてしまった音源も多い。

これがそれだったんだーーーー。

でも、知らずに買って聴き始めたら・・・・

最初の言葉が飛び出しそうになった。

1曲目の“With A Little Help From My Friends”が始まった瞬間。
「うん?」
たぶんお聞きになる皆さんそう思う。
トランペットとドラムのイントロが始まるのだ。
それが5秒・・・10秒・・・まだ続く、、、この辺りでちょっぴり冷や汗、、
まさか、、中身違ってないよなー、、。
CDだとプレーヤーの中に入ってしまうので確認できない(いや、高速回転するCDの盤面など物理的に読み取れるはずもないのだが・・・・)。
15秒を過ぎる頃になってようやくヴァイオリンの音色が聴こえてきてホッとするんだ。
で、レノン=マッカートニーのビートルズ・ナンバーなのだけど、かなりアグレッシブな口触りがするジャズ&ロックへと発展。1960年代後半のサウンドだ。それもアメリカではない。

僕はピアノのジョルジュ・グルンツとドラムのダニエル・ユメールはこの時代の音源としてフィル・ウッズの「ヨーロピアン・リズムマシーン」の第一期メンバーとしての演奏で耳馴染んでいたから、とても懐かしい。
68年のモントリュー・ジャズフェスティバルでのライブ盤は圧巻だった。その後ピアノがグルンツからゴードン・べックに代わったフランクフルト・ジャズフェスティバルでのダニエル・ユメールのソロも印象に残っている。「一人ボレロ」なソロを取っていたなぁ。。

だから、このアルバムを聞いて、ちっとも違和感がないのは、その二人の演奏が奏でるサウンドにほぼリアルタイムで親しんでいたからだと思う。

さて、このアルバムの演奏は、確かに時代は1968年という時間の空気がいっぱい詰め込まれている。
それは他にもたくさん同時代のアルバムがあるのでとりわけ特徴にはならないが、「とても大きな特徴」はリズムセクションとリーダーがアメリカ以外のジャズメンである事。

これは実に大きな意味と価値がある。

どう逆立ちしてもジャズの本家はアメリカである事に違いは無いが、新しい音楽を吸収合併している段階では、アンチ・アメリカンなサウンドに大きな存在感が生れる場合がある。
言葉のイントネーションや言語が異なるのと同じように、ジャズのインプロで語る事も国に寄って違わなければ嘘になる。
1968年くらいというのは、ヨーロッパでも、日本でも、ジャズに新しい息吹が生れていた時代なので「アメリカ製ではないジャズ」に耳を傾ける価値のあるものが生れていた。

フロントの二人(カーメル・ジョーンズとレオ・ライト)はアメリカンだけど、リズムセクションがヨーロピアンというところで完全に主導権がヨーロッパにあるわけだ。

そう思って聞いていると、ジャズ&ロック一つ取ってみても、何かアメリカにはない“Something”を感じるから面白い。
それぞれに印象的な演奏が続くのだけど、特に7曲目“Pacific Drove”でのエナジー溢れるポンティのソロはもちろん、ピアノのジョルジュ・グルンツの流れるようなソロは美しくこれはフィル・ウッズのヨーロピアン・リズムマシーンで彼が時折見せていた個性に一致する。続くベース(たぶんペデルセン)のソロも素晴らしい。この時期のアメリカのジャズバンドはかなり荒れつつあったので、それらと比較すると、そこに「アメリカではない事」の良さが凝縮している。

そして・・・

僕が43年も経って謎解き出来たジャン・リュック・ポンティのショッキングな演奏とは・・・・

3曲目の“California”。
期せずして買ったこのアルバムで甦るなんて、最初に聞いた時は鳥肌が立って、ポンティのソロに入った瞬間には目頭が熱くすらなった。
本当にラジオで一度だけ流れたのを偶然キャッチして「ジャン・リュック・ポンティ」というヴァイオリニストの名前を呪文のように頭に刻み込み・・・・・それでも会えなかった43年前の「もどかしさ」からやっと解放されたような気分。

こうやって特に印象的なトラックを書きだしてみたら、二曲とも、ちゃーんとジャン・リュック・ポンティのオリジナルなんだな。
しかも二曲ともミディアム。
これらはジャズ&ロックではなくジャズ。

そして、そこには・・・・
もはや鉄壁のサポートと言えるベーシストの存在が。。。
ホントにこれがペデルセンじゃなかったら誰だ!?
今聴いても、ワクワクするようなベースラインで全体をプッシュしてくれるのですね。

43年振りに巡り会えたジャン・リュック・ポンティのアルバムは、43年分預けた感動に利子が上乗せされて僕の血液をにわかに沸騰させながら体内循環を始めました。
そして、今となっては解けやすい新たな謎を一つだけ残してくれたのですよ。

いったいこのベーシストは誰だ!?





赤松敏弘meetsハクエイ・キムBand

今度は足利! 足利 meeting!!
ドラマー小山太郎プレゼンツでゴールデンウイークに登場!!

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赤松敏弘(vib)
ハクエイ・キム(p)
生沼邦夫(b)
小山太郎(ds)
ゲスト:小林啓一(vib)

只今絶賛発売中。
ゴールデンウイークのお出掛プランに是非どうぞ!


『2011年ベスト・ライブ(動画)』公開中!


2011年11月24日ブログ『超・満員御礼! 赤松敏弘(vib)meetsハクエイ・キム(p)25-25プロデュース第六弾』http://sun.ap.teacup.com/applet/vibstation/20111124/archive

TOSHIHIRO AKAMATSU(vib) meets HAKUEI KIM(p) w/TARO KOYAMA(ds) & KUNIO OINUMA(b) @ 25-25Presents Special Live Vol.6

25-25プレゼンツ・スペシャルライブVOL-6。
『“赤松敏弘meetsハクエイ・キム”with小山太郎+生沼邦夫』

・当日のセットリストは以下の通り

[1st set]

1.Trisoniqe......(by Hakuei Kim)
2..White Forest......(by Hakuei Kim)
3.Sound of Focus.....(by Toshihiro Akamatsu)
4.[duet] Newtown......(by Hakuei Kim)
5.Ruby, My Dear.....(arr Toshihiro Akamatsu)
6.Axis.....(by Toshihiro Akamatsu)

[2nd set]

1.The Gleaner.......(by Toshihiro.Akamatsu)
2.[Tribute to 1964's Miles]......So What
3.[Tribute to 1964's Miles]......Stella by Starlight

4.[Tribute to 1964's Miles]......Walkin'
5.[duet] Silent Butler.....(by Toshihiro Akamatsu)
6.Kuala Lumpur......(by Hakuei Kim)

[Encore]

1.Dear Old Stockholm
2.O Grande Amor

Toshihiro Akamatsu(vib)
Hakuei Kim(p)
Kunio Oinuma(b)
Taro Koyama(ds)

Recorded live at KAMOME in Yokohama. Nov/23/2011

・セットリストの赤文字の演奏をアップしています。
・動画は従来通りMySpace版と、プラグインの関係でMySpaceビデオがご覧になれなかった人向けにYouTube版もアップしています。
・MySpace版YouTUbe版とも、どちらも同じ内容です。


[YouTube版]※画像をクリックすると別窓で開きます

★第二部1曲目



★第二部二曲目[Tribute to 1964's Miles-vol.1]



★第二部三曲目[Tribute to 1964's Miles-Vol.2]




[MySpace版]※画像をクリックすると別窓で開きます

★第二部二曲目[Tribute to 1964's Miles-vol.1]



★第二部1曲目



★第二部三曲目[Tribute to 1964's Miles-Vol.2]






ガンバレ東北!

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どうぞご利用ください。

CDレビュー→http://www.jazzpage.net/rireki/cd/akamatsu_axis.html

CDレビュー→http://www.jazzfusion.com/cd2010/axis.htm

CDレビュー→http://artist.cdjournal.com/d/axis/4110091003

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