2007/1/30

決死回生で攻めに転じたアーケード街・・・  火曜:街ぶら・街ネタ

先週の盛岡からポ〜ンと飛んで

シュラシュシュシュ、と高松!

香川県の高松市は人口約42万で、政令指定都市のない四国では松山市(約52万)に次ぐ中核市。近年では“さぬきうどん”で知られる(過去にも何度か“さぬきうどん”ブームあり)。地理的に国鉄連絡船(宇野ー高松)が就航していた事もあって本州から四国へ入る時の玄関として栄え、殆どの国の出先機関(松山に統括局のあるNHKと日銀を除く)や企業の統括支店が集中し四国の中心地として古くから栄えた。かつて香川県は人口密度が神奈川県に等しく、高松は近隣に衛星都市群を持つミニ都市圏を形成している。鉄道(JR)も道路も高松を起点として四国各地を結んでいるので交通の要だった。

政治経済的に集積力のある高松が大きな曲がり角に差し掛かったのは、他ならぬ“瀬戸大橋”の開通だった。橋の架かった位置が高松ではなく西方の坂出市で高松までは少し距離があり、開通後鉄道も道路も松山・高知方面からは高松を経由しないで岡山に直通するようになってしまった。さらに“明石海峡大橋”の開通により徳島方面に限らず四国各地からは走行距離が短縮できる為道路交通はこちらがメインとなりつつある。
このような経済の分散動向に危機感を持った高松は都市再生に早くから力を注ぎ、サンポート高松と称した元貨物ヤードや湾岸埋立地に高層ビル群を設ける再開発事業が完成している。

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全面改装されたJR高松駅。日本では少ない行止まり式ホームは昔と同じ。
ドーム型の駅舎の向こうは再開発地区の“サンポート高松”が広がる。

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右から「岡山行き快速」「松山行き特急」「東京からの寝台」「近隣ローカル」
高松に広範囲から列車が集まるのは今も昔も同じ

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高松駅構内名物“連絡線うどん”のスタンド
朝の7時過ぎというのに満杯で入れなかった。さすが“うどん王国”

さて、高松が開発した新都心「サンポート高松」が完成したからこの街は安泰だろう、、と思うと実は大間違い。
再開発が駅周辺で行われてしまうとそこから人が外に出なくなってしまうのだ。この現象は首都圏の“エキナカ”と同じだ。

元々高松の中心街はJR高松駅から伸びる私鉄・高松琴平電鉄で2駅の瓦町周辺。ここも関西圏の街と同じように私鉄優勢の街。アーケード街の総延長が日本一の長さの高松中央商店街があり賑わっていた。
それが信じられないほどに衰退してしまった姿を2002年にマリンバの松島美紀さんのコンサートで何年振りかで訪れて目撃した。金曜の午後9時というのにアーケード街は人通りが皆無。悪い事は重なり電鉄会社と提携してオープンしたばかりの瓦町「コトデンそごう」が「そごう」破綻によって撤退し電鉄本体も倒産(再生中)。さらに企業の統廃合によって支店が撤退(大阪に集約)し四国経済の中心としての地盤が崩れてしまった。

高松に住む人は郊外のショッピングモール(ゆめタウン他)に出掛け、観光客は駅周辺のサンポート高松で事足りる。これでは中心街が寂れるのも無理はない。
都市再生で行政もテコ入れした新都心が逆に中心街を衰退させてしまう、今後多くの地方都市で見掛けそうな嫌なパターンだ。

しかし


衰退を指を加えて見ている商店街が多い中、高松の中央商店街は“攻め”の姿勢に転じて決死回生を目指し始めた。これは応援したくなるじゃないですか!

中央商店街の中でも中心的な“丸亀町”が立ち上がってアーケード街の一大改革を遂行している。

丸亀町商店街・壱番街

昨年12月に改装(全面改築)した丸亀町壱番街。
従来のアーケード街の地権者が土地を提供し、商店街の青年会を中心に設立した再開発会社で建物を建築し所有運営するという上下分離。形は昔から欧米によくある街中のショッピングモールだ。1階から4階まで回廊式の吹き抜け構造で、主に1階は大手ブランドショップ、2階は集客力のあるフランチャイズ店、3〜4階は専門ショップや地元商店という陣容。

20年前に僕らがボストンやワシントンでショッピングしていたモールがやっと日本の街にもお目見えしたというわけだ。
異なっているのはモールの上層に居住区(マンション)を建てた事。
近年地方都市でも郊外の家から都心部のマンションに引っ越す高齢者層が多い。そこに目を付けてホテル等の商業施設ではなく居住区としたのが新しい。
住居の至近距離に商店があるのはかつてのアーケード街が近隣に居住区を抱えていた仕組みを横から縦に替えたというわけだ。
「地元民を増やす」というのがこの再開発のキーワードなのでしょうね。

今後この再開発は5年間でアーケード内に6つの異なったテーマの“街”を作って行くという。
改装後一時的にかつての通行量が丸亀町アーケードに戻ったと報道され、毎日全国の商店街組合からの視察が絶えないらしい。

衰弱する全国アーケード街の起爆剤となるか・・・
キーワードは「郊外型モールでは出来ない地の利」を生かす工夫と「個性作り」。郊外型の強みは車社会指向、しかし公共交通は無視している弱点がある。食事時に飲酒も出来ないのだ。中心地であれば公共交通機関が放射状に伸びる。高齢化社会ではこちらが断然有利なのは明白だ。
但し一歩間違えると商店街を「箱ごと」大手資本に乗っ取られるリスクもある。
喫茶店のメニューにも“うどん”のある高松だ。個性で企業の誘惑ぐらい振り切れるだろう。
大都市圏では無い地方都市の再生例として今後注目し応援したい。

おしまい



2007/1/31  2:37

投稿者:あかまつとしひろ

>YELLさん、
都道府県は全て足跡を残しています。でもまだまだ行った事のない街や場
所は数限りなく・・日本は思っているより広いのです。

2007/1/31  0:27

投稿者:YELL

とびましたねぇ 思いっきし!
赤松さんは色々な所に行かれている様ですが、行った事も通過した事も無い都道府県てありますか??


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