2007/6/22


毎週金曜日はVibraphoneやMarimbaをやっている人向けのお話し。第五十五回目の今日はマリンバでは重宝するのにヴィブラフォンではあまり重宝されないトレモロのお話しです。

トレモロ。
きめ細やかな音粒によって連鎖された音が次々と繋がってまるで一本の糸のように聞こえる、、、、、シロフォンやマリンバで使われるトレモロを言葉で表現するとこうなりますね。

しかし、シロフォンとマリンバでトレモロは微妙に異なっていて、シロフォンはより細かいトレモロ、マリンバはやや大らかなトレモロというのが一般的なスタイルでしょう。

トレモロの効果は音を繋ぐだけではありません。
粒の一つ一つの強弱がコントロールできるのですから、そう、ストリングス・セクションやウッドウインズが得意とするクレッションドしながら音を延長させる等、幅広い効果を持ち合わせています。
それはそれで歴史的にシロフォンやマリンバが吸収してきた音楽的な素養で、クラシック音楽を演奏する場合に効果的な場合があります。

ヴィブラフォンはと言うと、、、、、、
トレモロはあまり使いません。
ペダルで音が延びるから必要がないのです。
もちろん、バックグラウンドにストリングスのような効果を得る時にはトレモロを使いますが・・・・

前にも書きましたが、トレモロは確かに鍵盤打楽器独特の効果的な奏法です。(他の楽器とは少し用途が異なっている)
しかし、ビートのある音楽などでは時にトレモロで思わぬ落とし穴があります。

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同じ音程や極近くの音程(和音)をトレモロする時はそんなに気になりませんが、オクターブのトレモロとか、それ以上の音域に跨がる和音をトレモロする時に・・・・・

「リズムの流れがハッキリと聞こえない」
という問題に直面するでしょう。

ちょっと参考になる話しを。
ヴィブラフォンでオクターブをユニゾン演奏する時にはコツがあります。

・高い音程をメインとして聞かせる場合=左右を同じ音量で演奏します

・両方をブレンドさせた音とする場合=低いほうの音程をやや強く(意識して)演奏します

これには理由があります。
音の伝わる速度との関係から、高い音ほど早く遠くに届き、低い音程ほどゆっくりと届く、という事。
そんなぁ、、、と思うでしょうが、自分の耳元に届く音圧で確かめてみて下さい。

なので、僕はマリンバでトレモロをする時に、和音として書かれてある場合は低い音程を先に(つまり左手から)演奏します。
高い音程から演奏すると、どうしても低い音程が遅れて聴こえて気持ち悪い、というのも理由で、得にコードの変わり目などは高い音程の最後の一つを抜いても十分だと考えています。
実際に録音すると和音の変わり目で高音が残る(つまり和音の変わり目がハッキリしない、次の和音と濁って汚い)確率が高く、その「1個」は必要無い事がわかります。
高い音程からトレモロを演奏している場合はもっと深刻で、和音の変わり目は低いゆったり延びた和音が次の和音と重なってどうしようもありません。もちろん最後の左手「1個」を省けば済む事なのですが、ブツ切れに聞こえるケースもあります。

そこで、トレモロで和音を弾く場合は、低い音程(左手)から始める、というのが習慣になりました。もちろん和音と和音がスラーで結ばれているような場合はこの限りではありませんが、ビートのある音楽ではサウンドの変わり目はピッタリ合わないと「何となくダレダレ〜」に聴こえてしまうので、この事を思い出してください。

ある意味で、コードを左右同時のタイミングで演奏するヴィブラフォン奏者じゃないと気がつかない秘密かもしれませんね。

音は音域によって飛ぶ速度が違う、という事からトレモロへの提唱でした。
これで明日からサウンドがガラリと変わるかもよ!


おしまい




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