2006/4/28

どうしても・・・時にはマレットの加工も考慮  金曜:vibraphoneやmarimbaの為のジャズクリニック

毎週金曜日はVibraphoneやMarimbaをやっている人向けのお話し。金曜第六回目の今日はマレットの改良についてのお話しです。

唐突ですが、つい最近まで僕は市販されているマレットに自ら手を加える事には抵抗がありました。パッケージそのままで製品としてのバランスがとれていると思っていたからです。もちろんハンドルの部分の反り等の不具合で何セットかを試した上で抜粋する事はありましたが、製品そのものは常にノーマルな状態で使ってきました。

しかし、、、、最近はマレット自体の質に不具合も見られるようになり
なかなか気に入ったマレットが定まりませんでした。
そこでヘッドとハンドルの感触(主に太さと“しなり”)で気に入った物を選ぶようになり、ハンドルの長さを選定の基準から外したのです。

ちょうど3年前になりますが、そのような選定で購入したマレット(ロングタイプ)を初めて加工しました。そのままではハンドルが長過ぎて演奏に支障があるからです。
最初、崖から飛び下りるような気持ちでドキドキしながらマレットにマーカーを入れ、糸ノコを取り出し、額に汗しながら、眼光鋭く、まるでオペに向かう主治医のような気持ちで 最初の一引き かなり慎重にやったのですが、とっても呆気無くスパっと綺麗に切れて、何だか拍子抜けしました

考えてみれば、人はそれぞれ身長から腕の長さ、手の厚さや大きさ、立つ位置、とみんな異なるのが当たり前。だから既製品であるマレットは全て長めに出来ていて当たり前(短いのを長くする事は出来ない)。こんな事に30年以上も気付かなかったのですから、一体何を僕は「過信」していたのでしょう
そのような経緯からマレットに起因する演奏上の問題に対しては、最低限度の加工によって解決を見る事例があるので紹介します。


■グリップの改善、、、、ちょっと待て!


僕のレッスン生はバートン・グリップ、トラディショナル・グリップ、スティーブンス・グリップと皆それぞれに馴染んだグリップで演奏をしています。但し課題として要求された事が出来ない時の理由にグリップの差異をあげない、というお約束があります。


自分で選んだグリップだから・・何でも出来て当たり前



どのグリップであっても良いのですが、一つだけ「チェック」する項目があります。
それは、叩く時に手首のスナップを利用するので「手首を不必要に上げて構えない」。手首や肘から腕を振り上げると4本のマレットを操作する上で「軸揺れ(支点揺れ)」を起こすのでこれだけはチェックします


しかし


意識して「手首を上げて」演奏しているわけではないのに「手首が上がる」場合も見られます。今までの経験から次のようなケースがあります。

(1)身長が鍵盤高に比べて低い人
(2)マレットを短かめに持つ癖のある人

あらら・・それ、ワタシ ッて心配しなくても大丈夫
ほらほら、いつも言う『創意工夫』ですよ。

(1)の人は少し底が厚手の履物でやってみてはどうでしょう。最近は楽器の高さを調節出来る(アジャスター)機種もあります。楽器の前に立ち、鍵盤(基音側)に腕を伸ばして手首が鍵盤に触れなければ大丈夫と言われます。



今日お話しするのは(2)の人についてです。


例として弟子のS倉さんに登場してもらいます。
クリックすると元のサイズで表示します
彼女はM音大出身でマリンバやパーカッション等も演奏しています。グリップを見るとマレットがかなり手からはみ出していますね。彼女はトラディショナル・グリップです。

演奏するとはみ出したハンドルが手前の鍵盤に当たる事もあり改善が必要なんです。
グリップをアップで撮って彼女に見せました。
クリックすると元のサイズで表示します

「ほらね、手首が上がってるでしょ」「ホントだ」

小柄な彼女は演奏中に手やハンドルが鍵盤に触れないよう知らず知らずの内に手首を上げて回避する癖がついていたのです。
「でもね、これは小柄だからじゃなくて、マレットが長過ぎるんだよ。はみ出したハンドルが手首に当たるので“さらに手首を上げて”しまうんだよ」。

そこで普通に持って安定するフォームで演奏してもらい、余分にはみ出した部分にマーカーを付けました。

クリックすると元のサイズで表示します

そして、余分な長さの部分を“オペ”してみました(もちろん彼女の承諾の上ですよ)

クリックすると元のサイズで表示します
左が“オペ前”、右が“オペ後”。約3cm弱マレットが短くなりました。

最初2本短くし片手で試してもらってOKが出たので残り2本も揃えます。

そして、4本揃った長さのマレットで演奏している時のアップ。
クリックすると元のサイズで表示します
ちょっと光って見辛いですが、確実に手首は上がらなくなり、鍵盤に当たるノイズも無くなりました。

この加工によってマレットの支点が若干変りますがしばらく練習すれば落着くでしょう。
第四回の「グリップとマレット」の時に登場してくれたH田さんも短く持っていますが(彼女はバートン・グリップ)、彼女も演奏中に鍵盤にハンドルが当たりノイズが出るので「少し長く持つ」或いは「加工」も検討してみましょう、と今日伝えたところです。


短く持つ人、理由はマレットが長いからじゃありませんか?
既製品を長いまま苦労して使ってませんか?


現状のまま放置しないでチャレンジ

おしまい



2006/4/29  14:58

投稿者:あかまつとしひろ

>まっつん
マリンバとヴァイブの一番違うところがソレだね。半音
側・・・・ううぬ、、固定ド人(笑)。試すのは他に改善
点が見つからない場合、ですよ。

>?さん、恐らくtakiさん
日本グラモフォンで僕が記憶があるのはアトランティッ
ク・レーベルの国内販売先。ハービー・マンの「メン
フィス・アンダーグラウンド」やゲイリーの「グッド
ヴァイブス」僕のは日本グラモフォン盤です。その後
ワーナー・パイオニアに移行し再発でジャケ写変わりま
した({グッドヴァイブス」)。きっとこの事を混同した
のでしょう。

>YELLさん
大丈夫。伸びた髪をその人に似合うように切っただけで
すから血は出ませんよ(^

2006/4/29  0:01

投稿者:YELL

斬新な発想ですね。
「常識とは常に打ち破る為にある」
私の信条でもあるんですが…
切られたマレット柄の切り口から、血がにじんでます
よ。
ちゃんと塞いでね。

2006/4/28  13:11

投稿者:?

ECMのARCはグラモフォンではなくてポリドールでした。下記に当初の様子が書かれていました。トリオのECMは帯のコピーが面白かったですね。
http://homepage3.nifty.com/musicircus/ecm/e_trio/

ハンドルは僕も、二本用で思い切って切ったことがあり、ずいぶんとやりやすくなった覚えがあります。

2006/4/28  6:30

投稿者:まっつん

ワラシもどちらかっつーと短め派
H田さんと同じかな
マリンバだと平気だけど
ヴァイブだと半音側を叩こうとすると
ひっかかる時があります
ちょっと勇気いるけど
試してみます


※投稿されたコメントは管理人の承認後反映されます。

コメントを書く


名前
メールアドレス
コメント本文(1000文字まで)
URL




teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ