2008/5/27

郷土料理と・・・・・?  火曜:街ぶら・街ネタ

世界は広い。
土地それぞれの気候風土と共にある音楽文化。
赤松敏弘MySpace
世界的に拡大中
チェキラ!

さて、本日は・・・・街ぶら街ネタ

日本も広い。
土地それぞれの気候風土と共にある食文化を見るだけでも実に面白い。
元々高校の頃から「ワイド周遊券・学割版」の愛好者だったのでふらりと列車に乗ってあちこちブラリ旅を楽しんでいろんな文化に触れられた。(今のJRの“周遊きっぷ”と違って発駅から周遊区間内の急行が乗り放題という素晴らしいきっぷだった)

あちこち行くと必ず気になるのが「郷土料理」。
どの土地にもそれぞれの気候風土が生んだ英知の結晶としての食文化があって、それを巡る旅は今でも飽きる事がない。

そんな中でも、提供されるお店の「しきたり」にインパクトがあった記憶に残る店。それが岩手県の盛岡市にあった。

もうこのブログでも盛岡は何度も出ているように、僕のお気に入りの街なんだけど、今となっては“幻”となったそのお店。なかなか凄かったんですよ。

盛岡市を大別すると、駅前から城趾にかけての繁華街、城趾を挟んで反対側のバスターミナル(ここも昭和レトロチックで味わいがあったけど今はどうなってるんでしょう?)辺りの繁華街と二つに商業エリアがある。そのバスターミナル側の言わば旧市街的な街の一角にそのお店はあった。

その店は悪友“マコティー”からの情報で仕入れたもので盛岡に寄る事が決まった時点で予約しておいたんだ。「とにかくオモロイですから・・味もままイケます」
彼は東北エリアをくまなく駆け回っていた時期があるので、いろんな店の情報にくわしいのだ。

地図を見ても見当がつかなかった(今では盛岡は大体わかるよ)ので駅前からタクシーを飛ばした。

ヤツがオモロイと言うからには期待度大である。

ちょっとした裏通りのような道筋に「南部百姓炉端」(と記憶しているが間違っているかもしれない)という店があった。現在は「南部百姓家」という店が盛岡では有名で実際にその店に入って“どぶろく”の旨さに開眼し重い一升瓶を抱えて新幹線に乗り込む始末。でも当時“マコティー”はコッチが絶対お薦め、という事だった。

「予約制」という事なのでどんな店かと思ったら、重厚な玄関を入ると南部(この辺りの旧名)の古民家風の作り。木の作りながら黒く塗っている独特の雰囲気のものだ。

時代劇に出て来る「紀伊国屋」のような帳場があってジサマが座っている。その先が店内なんだけど、「予約してたんですが・・」と言うと「●番の席へお座り下さい」という。店内に入ってちょっと戸惑う・・・だって客席と言っても土間に据えられた椅子。椅子の前は椅子と同じ高さに一面の床。そう、テーブルではなく、能舞台のような大きな床が目前に広がるのだ。

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民芸調を通り越してレアな店内

「ま、状況設定としては、こんなのも“あり”かな」

取りあえず納得させている内に、他の予約客も入ってきて隣りの土間の椅子に案内される。

予約客で席が埋まると同時に、さっきの帳場にいたジサマがシズシズと後ろの(恐らく)調理場に下がり、しばらくするとアシスタントとおぼしき女性が膳を運んで客の前の“舞台”にセットして行く。

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「床でご飯かぁ。。」

南部鉄で出来た“どびん”が運ばれてくるとセット完了のようである。

「ほうほう、なるほど珍しい郷土料理が並んでいるな。では、頂こうか」

と、膳に手を伸ばし始めた時に、さっきのジサマが目の前の“舞台”に座って何やら口上を述べ始めるではないか。

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「まずは鉄瓶の中のお酒を・・・・・」

あ、なになに、解説付きって事なのね。
じゃ、取りあえず鉄瓶の中の冷酒をコップに注ぎ・・・

う、旨い!

う、旨い、、んだけど、ジサマがまた何か口上を述べ始めた。

「小さな器に入っておりますのは・・・・」

ど、どれ? 小さな器いっぱいあるんですけド・・・ってこれか。

「ミズと申し秋田のジュンサイのような・・・・」

な、なるほど、確かにジュンサイのようなヌメっとした感じ、、、

でも、何だかいちいち説明するまで他が食べれないの?
ううん。。自分のペースで食べたいなぁ、、ううん、、、ダメ?

「次は手前の小鉢にありますハラミとイクラの・・・・」

ダメみたい・・・
あ、これ、これね。イクラもハラミも確かに旨い。

旨いんだけど、なかなかペースっちゅーもんがないと、感激に至らないんだなぁ、コレが。

「上の膳の中央にあります・・・・・」

ジサマの口上は延々と続いています。

まぁ、これはコレで、せっかく来たのだから味も雰囲気も演出って事で楽しめるかもしれない・・・

いや、楽しむ、というよりも、何だかだんだん“ありがた味”のような感じがしてきて・・・

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で、結局最後まで食べて、どれも珍味で味わいもあって、お酒も美味しく、ジサマの口上の南部弁も味わいがあって、旅のヒトコマとしては申し分のない時間だったのだけど、一体何を食べたのか、さっぱり今では思い出せないのでありました。

写真を見ても、コレは一体何だったっけ? という始末。
でもこれも記憶に残る、お気に入りの盛岡の1ページなんですね。

残念ながらその後何度か盛岡に行ったものの、このお店は発見できませんでした。。
今となっては、妙に懐かしくて、前回は腹ペコで行ったのが良くなかったんじゃないかと思い、今度は腹七分にしてから行こうかとも。あのジサマの口上ももう一度聞いてみたいような・・・

誰か知ってますか?

バブルがハジケて東京では急速に“もつ鍋屋”が流行っていたものの、地方ではまだバブルの余韻の勢いがあった不思議な時代のお話し。

おしまい




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