2008/8/29

ラインを使ったソロの組み立てとヴォイシング  金曜:vibraphoneやmarimbaの為のジャズクリニック

昨夜、一昨日と東京地方は異常なほどの雷と豪雨。とてもパソコンを起動して作業などとはとんでもない状態でした。最近のPC周辺機器は省エネ化が進んだ反面微量の加電圧にモロいようで雷が大敵なのです。
そんなわけで1日遅れとなりました。お許しを・・・

毎週金曜日(今回は土曜日になっちゃいましたが)はVibraphoneやMarimbaをやっている人向けのお話し。
第百九回目の今日は『ラインを使ったソロの組み立てとヴォイシング』です。

先週からの続きになりますが、コードスケールの割出しがソロのコツです。
しかし、この割出しに関して「不具合」が改善されないままになっている物もあります。

それが「譜面」。

世の中には様々な譜面があってしかり、ですが、クラシック流とジャズ、ポピュラー流の譜面では書き方に違いがあります。
僕もジャズに触れた最初の頃、自分が「コードスケールもどき」を何となく予想していたにも関わらず、それが確信に変わるまでにちょっと時間が掛かりました。
その理由は譜面への過信。

実は先週ここで例として出したデイブ・ブルーベックの“In Your Own Sweet Way”で、ヤマハから出版している『レパートリーで学ぶジャズマリンバ&ヴィブラフォン』を御購入いただいた読者から、「一時的な転調ではない部分の調号は書き換えなくてもいいのでしょうか?」という質問をいただきました。(Bセクションの事を言っているのでしょう)

ちょうどよい機会なのでお答します。

書き換えなくてもよい。
いや、この曲のような場合は「書き換えてはいけない」です。

この曲は大まかにAセクションはkey of Bb。Bセクションに入るとKey of D に転調したように見えます。実際に転調しているのですが、この曲のように再びCセクションで元のキー(Bb)に戻るような曲では、中間の部分(ブリッジ)の調号は書き換えません。

“In Your Own Sweet Way”Bセクション最初の2小節の譜例

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(クリックで拡大/以下同じ)

左の「良い譜例」は元のキーのまま書かれています。
右の「混同する譜例」は転調を示しています。

この曲のBセクションは8小節。前半4小節は確かに転調していますが、後半4小節は元のキーに戻るコード進行が続きます。従ってこの部分は転調した調号では臨時記号だらけになってしまうのですね。
ではBセクション前半の4小節だけシャープ2つの調号を用いて、後半は元の調号にすれば良いかと言えば、これも違います。
セクションという尺はジャズやポピュラーにとって重要に意味があり、途中で調号を加える事=セクションの区切り、となってしまうのですね。

また、便宜的に調号を付け替えるというのは、コードスケールの割出しにとって混同を招くばかりで避けるべきです。
コードミュージック的な曲で、マリンバやヴィブラフォン用の譜面として出版されているものの中には、時々この辺りがかなり怪しい譜面も見掛けます。数小節だけ調号が変わってすぐに元に戻ったりする譜面は要注意です。

さて、先週の続きとしてこの“In Your Own Sweet Way”のBセクションの2小節を例として解説しましょう。

まずは、ラインを設定してみます。
コードスケールは『レパートリーで学ぶジャズマリンバ&ヴィブラフォン』43ページにある通り。この場合のA7(b9)はメロディーに#9、コードネームにb9、この二つがある事からコンピネーション・オブ・ディミニッシュである事がわかります。

では、上行のラインをいくつか作ってみましょう。

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上記4例の中で、Em7(b5)のスタート音がトライトーンになる場合、メロディーを軸にトライトーンが構成出来るので伴奏側には残りのコードトーン(b5th)を入れます。
偶然にも左手のパートは「増4度」のヴォイシングとなり伴奏として落着きのあるサウンドが生まれます。

さて、その事と同時にソロとヴォイシングを同時に進行させる時に連動して出て来るのが「手順」。
作っているメロディーに伴奏を加えるには左右のマレットを同時に鍵盤にヒットさせなければなりません。

ここまでに解説している「ダブルストローク」がここでの発想(ソロの)と連動する事が演奏には不可欠になりますね。

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(↓=アプローチノート)

このように、コードネームを見て、コードスケールを瞬時に割出し、ヴォイシングする音を選びつつ、メロディーと、それを弾く手順を想像する、という事が演奏として重要になるのです。

これまでに説明している「コードスケール」「トライトーン」「ダブルストローク」そして余裕があれば「マレット・ダンプニング」を連動させる訓練を始めましょう。
一つ一つの事を理解してチャレンジすれば、けっして難しい事ではありません。

いつでもブログ内キーワード検索でこのコーナーの過去のページから情報を引き出してトライ、です。

みんな“ココんとこ”を考えながら大きくなったのよ〜!
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観て発散!チェキラ!

おしまい




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