2008/12/25

ブラッド・メルドーが破壊するジャズのタブーと08年のイブ  木曜:Jazz & Classic Library


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さて、

毎週木曜日はジャズやクラシックで今までに聴いてきたアルバムについてダラダラと書いています。

Brad Mehldau(ブラッド・メルドー)は今や押しも押されぬ現代ジャズを代表するピアニスト。

僕が最初にブラッド・メルドーに興味を持ったのは、サックスのチャールス・ロイドが2000年にECMレーベルから発表したアルバム『The Water Is Wide』。今でも愛聴盤で近年のロイドの作品の中で一番多く聴いている作品。
そのアルバムに加わっていたピアニストこそがメルドーその人。

子供の頃からジャズのアルバムは、まず初めてのアーチストのアルバムを買って、その中で気に入った人がいたら次はその人のアルバムを買うという事の繰り返しで広げてきた。

大まかなカテゴライズ(スイングとかビ・バップとかモダンジャズとかジャズ%ロックとかジャズファンクとかフュージョンとかアシッドとか、、もういいっか)を気にして買った事はありません。

ブラッド・メルドーもそうやって聴いている音楽の一つです。
今日はそんなメルドーのアルバムから

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『HOUSE ON HILL/Brad Mehldau Trio』(nonesuch/2006年)

ジャズ・ピアニストの系譜があるとすれば、メルドーはチック・コリア、キース・ジャレット、ライル・メイズといった70年代〜80年代に誕生した今をときめくスタイリスト達の次に当てはまるピアニストだと思うのですね。

ビル・エバンスから続くジャズピアノという流れに新しい色合いを持ち込む事に成功している(進行形)数少ないピアニストでしょう。

ピアノという楽器で個性を出すのは並み大抵の事ではありません。
演奏者の数が示すように、自分が聴いたアイドルの美味しいところだけをアレコレと“ツマむ”と、どうしようもなく中途半端なスタイルになったり、ただ上手なだけとか物知り風に聞こえてしまう。
時には過激なアプローチでそれを回避させる方向も見受けられるけど、一生のスタイルとはならない場合が多く、如何にスタイルを確立するのが大変な楽器であるのかを思い知らされます。

このアルバムでメルドーは随所にピアノトリオではタブーとされるピアノのオーバーダブ(重ね録り)を使っています。
彼自身が書いたライナーノーツを読むと、その辺りの彼の考え方が譜例つきで解説されていて面白いのですが、彼はピアノを小さなオーケストラと考えてオーバーダブと結び付いているのがわかります。

古くはビル・エバンスがピアノをオーバーダブして「自己との対話」を試みたソロアルバムもありました。
近年同じ試みをライル・メイズがMIDIグランドピアノで録音したものもあります。
もっと幅広く見ればラヴェルの2台のピアノの為の作品をオーバーダブした録音もクラシックにはあります。

ただ、リズムセクションを伴って、しかも同じピアノをオーバーダブさせた作品は少なく、楽器は違いますがマルチ・レコーディング技術が確立された1960年代中盤にヴィブラフォンのゲイリー・バートンが『タイムマシーン』というアルバムでヴァイブ・トリオの録音に自身でピアノをオーバーダブさせたり(実際にはピアノ・トリオを先録りしたものもある)テープの逆回転を使った例があるくらいで、ピアニストがシンセ等のキーボード類を重ねた例を除けばかなり特異なケースとなるでしょう。

ましてやアコースティック・ピアノそのものを、ですからね。

でも、これがメルドーの発想の柔らかさに結び付いていて、また、プロツールスなどを駆使した発想はいかにもデジタル世代に生きるジャズの表現法として大いに共感します。

なんでも生で演奏出来るもの、と限定してしまったらこれから先に産まれるであろう豊かな発想をジャズに持ち込めません。
まして、メディア的にはどんどん技術が発展しているのですから、ライブはライブ、レコーディングはレコーディング、という発想の異なる音楽があってしかり。
それを聴き手に伝える方法も今や様々あります。

面白いじゃありませんか。

ライブでも録音でもどちらでも独自の世界を造り上げる事が出来るミュージシャン。
昔のようにそれをエレクトリックな音色に頼らなくても済む時代に僕らはいるのですから。
メルドーなどはその代表選手ですね。

久し振りに出会った発想豊かなピアニスト、メルドー。
8曲め“Happy Tune”は特にお薦め。

でも、なんで7拍子なんだ(笑)
でも、それが不思議とハッピーに聞こえるんだな。これが。

もしも、ゲイリー・バートンを初めて聴いた小学生の頃にメルドーを聴いていたら、僕はピアニストを目指していたかもしれない。


さて、世の中クリスマス

我が家も遅めのイブの晩餐となりました。

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クリスマスのBGMは今年も定番のコレ!

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『A GRP Christmas Collection』(grp/1988年)

この20年間クリスマスのBGMとして定番に。

では、みなさま、素敵なクリスマスを!

って、家人は既にスタンバイ・・・

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ヲイヲイ、その乾杯ちょっと待ってくれ〜ぃ!


こちらは世界のヴィブラフォン奏者をウオッチング
赤松敏弘MySpace

そして、
オフィシャルサイト
赤松敏弘Vibraphone Connection

チェキラ!
タグ: Jazz ジャズ CD




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